オンラインライブ授業のファーストシーズンを終えて見えたこと

昨年のコロナによる一斉休校中から続けてきたライブ授業2021のファーストシーズンが、7月17日で終わった。

今回は前回までと違い、福岡2塾、長崎平戸1塾、大分1塾、福岡のフリースクール1校をつなぐ大所帯で展開した。

それまでは2塾、なおかつお互い自分の塾生が対象だったため、そもそものコミュニケーションが取れていた状態での授業であり、アフターフォローも特に問題なく進めることができていた。

しかし、今回はお互い初めましての生徒&講師。

塾長同士のつながりがある塾やフリースクール対象ということで、何かあってもサポートをお願いできる環境とはいえ、生徒からすれば知らない先生から学ぶというのはかなりハードルが高かったと思う。

そのハードル解消のためにも初回は1塾限定でつなぎ、お互いに名前を覚えたり緊張をほぐしたりと、コミュニケーションの時間をしっかり取った。

これが功を奏したのか、生徒の感想に「人見知りを発動せず、緊張しないで授業を受けることができて良かった」とあった。

オンライン上では特にだが、講師側から積極的にコミュニケーションを取りにいくことがカギだと感じた。

感情や熱量は対面の半分以下しか伝わらないと思っているため、コミュニケーションを取ることに全力を注ぐことが必須だ。

その後、私たちに慣れてきたころに自宅からライブにアクセスして受講してもらった。

この環境では当然サボることもできる。

先生方はサボりを心配していたようだった。

しかし、その心配は杞憂に終わり、子供たちは時間通りに授業に参加してくれた。

自主性が身についたのか、塾での学習時間も伸びているそうだ。これは嬉しい。

そして今回の試みは、自分が住んでいる地域以外の子供たちとの交流も刺激になったようだった。

子供たちが直接話す機会はほとんどなかったが、今後は子供たち同士のコミュニケーションの場も作っていきたい。

今回のライブ授業の目的は、ただ答えを出すだけではなく、答えを導きだす手順を知ること。

そして時間があるこの期間に、基礎中の基礎となる考え方を身につけることだった。

自分だけでは考え方の手順を示したり、振り返ったりすることがなかなかできない。

この曜日のこの時間だけは基礎の時間……と無理矢理時間を作ることによって、復習時間を確保し、基礎に向き合うことができたと思う。

特に英語は、日本語の主語述語を取るところから。

そして述語の種類を分け、英語の動詞を選ぶ方法にかなり力を入れた。

受験指導をしているとbe動詞と一般動詞の使い分けが曖昧な子が多い。

本当ならば述語の種類分けは小学校で勉強しているが、どの子も「初めて聞いた!」という顔をしていた。

あらためて小学校の勉強の大事さを痛感。

今回は小学校の国語に立ち返って復習をしてもらった。

おかげで一斉にかつ一気に小学校からの復習ができた。これは大きなメリットになったと思う。

そして、今回は若手の講師を育てることも目的の1つでもあった。

自分ではいつまでも新人の気持ちではあるが、講師1、2年目の先生から見たら新人と言うにはおこがましい私。

普段の授業時間は指導時間がかぶり、私たちの授業を見てもらうことはできないが、今回は子供たちと一緒にライブ授業を受けてもらうことができた。

彼らも他の講師の授業を見ることで何か気づくことがあると思う。良いことも悪いこともしっかり見て、聞いて吸収して欲しい。

一方、反省点もいくつかあった。自分の塾の生徒のノートをチェックすると、画面越しで私の目が遠いと思って、板書が雑! 適当に書いている生徒もいた。

あまりに雑過ぎて、復習させると自分の字が読めない、どうしてその図が書いてあるのか説明できない。

ただ何となく授業を受けて書き写しているだけだ。

そういった生徒にはもう一度授業の録画を見せてフォローを入れたが、それは自塾の生徒だからできるのであり、他塾の生徒は担当の塾の先生にお願いするしかない。

それではオンラインで授業が完結したとは言えないだろう。

オンラインで授業を完結させることが目標であれば、ここは大きな課題だ。

それは宿題の取り組みや補講への取り組みも同じ。

授業を休んでも生徒が遅れを取らないように、当日の授業の録画は撮るけれども、いざ復習動画として生徒が見るとなると、長くて無駄な箇所が多くある。

中にはその補講動画すら見ずに次の授業を受けている生徒もいた。

このあたりの生徒と講師の意識のすり合わせと徹底が、オンライ授業で学力を上げていくためには不可欠だろう。

これらの問題解決を目指して、セカンドシーズンの取り組みを考える必要がある。夏の長い講習が終わったら、また策を練り直してみようと思う。

この記事を書いたひと

松本 正美
(まつもと まさみ)

「学ぶ力は、夢を叶える力!」松島修楽館代表。中学3年生の時に「将来は塾の先生になる!」と決意し、大学1年生から大手個別指導塾で教務に就く。卒業後、そのまま室長として10年間勤務。その後、新興のインターネット予備校で生徒サポートの仕事に携わった後、2013年に松島修楽館を開業。単なるテストのための勉強だけではなく、「どんな夢でも、正しい努力によって叶えることができる」ということを子供たちに伝えるため、根本的な「学ぶ力」を育むことを重視した指導を行っている。2人の高校生の母。趣味はサックス、タップダンス。