【学校3.0】序論シリーズ
「学校とはどういうものか」という問いに対しては、大きく分けて2つの考え方があります。1つは「教育・学校とは国が与えるもので、私たちはその受け手である」という考え方。もう1つは「教育とは本来親の固有の権利であって、学校は私たち親が委託しているに過ぎない」という考え方です。
オンライン授業であれば、大阪の子が北海道の授業を受けることも、沖縄の子が東京の授業を受けることも可能なんです。つまり、教育においても先生を細かく選んで授業を受けさせることが可能な時代になってきたのです。
従来のオーソドックスな授業が大切と思う人は、そういう授業を子どもに受けさせればいいですし、将来自分の会社を継いで欲しい人であれば、社長としてのより実践的な授業を受けさせたいと思うかもしれません。
「自由には責任がともなう」とよく言われますが、教育の選択の自由が拡がれば拡がるほど、親の責任は大きくなっていくでしょう。
オンライン授業は、地理的な制約なく優秀な先生の授業を受けられるというメリットはあるものの、現実的には2割程度の生徒にしか効果がないのではないかと言われています。
この記事を書いたひと
牧 静
(まき しず)
プロ家庭教師・母親コーチ。法政大学文学部教育学科卒。専攻は教育行財政学。大学卒業後も教育心理学、発達心理学、認知心理学等を学び、子どもの成長についての高い見識を持つ。大学卒業後15年間塾講師を勤め、教えた生徒は3,000名にのぼる。開成高校、慶應女子高校、早稲田実業高校など、名立たるトップ校の合格実績を有する一方で、不登校や学習に課題のある生徒へのサポート活動も行う。近年は「子どもの教育は親の教育から」と考え、母親向けのセミナーなども行っている。