最近よく耳にする「SDGs」ってなに? 具体的にどんなことをすればいい?

このところ「SDGs」という言葉を耳にする機会が増えてきました。ところで「SDGs」とはなんでしょうか? そもそも、どのように読むのでしょうか?

「SDGs」は「Sustainable Development Goals」の略で「エスディージーズ」と読みます。略したときに「s」が小文字で表記されているのは、目標が1つではなく複数のため英語では「Goals」と複数形になるからです。

Sustainable Development Goals」を直訳すると「持続可能な開発目標」となります。

これでもまだ意味が分かりにくいため、少しずつ考えていきましょう。 まず「持続可能」ということは、1回限りではなく続けていくことを指します。「開発」には、知恵や能力などを導き出して活用するこという意味があります。つまりSDGsとは、「知恵や能力を出し合って、ずっと続けていくための目標」という意味で、国連加盟国193か国が、2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。

17の大きな目標、169の具体的なターゲットで構成されるSDGsとは?

SDGsは17の大きな目標と、それを達成するための169の具体的なターゲットで構成されています。17の大きな目標は次のとおりです。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

この17の目標は、「People(人間)」「Prosperity(豊かさ)」「Planet(地球)」「Peace(平和)「Partnership(パートナーシップ)の5つの「P」から成り立っています。

世界はどんな問題を抱えているのか…?

SDGsの17の目標は、世界で問題になっているからこそ目標として掲げられています。では、具体的にどんな問題を抱えているのでしょうか。次の3つの目標について見ていきましょう。

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • ジェンダー平等を実現しよう

貧困をなくそう

世界では6人に1人の子どもが「極度に貧しい」暮らしをしています。日本は、世界的にも恵まれた国とされています。しかし、厚生労働省が2020年7月に発表した「2019年国民生活基礎調査」によると、日本の子どもの貧困率は13.5%となっていて、約7人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。

日本における「子どもの貧困」は、「相対的貧困」のことを指しています。想定的貧困とは、国や地域の水準の中で比較して、大多数よりも貧しい状態のことです。想定的貧困は、毎日の衣食住にも事欠く「絶対的貧困」とは異なりますが、さまざまな面で不利な状況に置かれてしまう傾向にあります。

飢餓をゼロに

世界を生徒40人の教室とした場合、「その日食べ物がない」「明日以降も食べられるかわからない」という状態の人が4人もいます。一方、環境省の「食品廃棄物等及び食品ロスの発生量の推計値(平成30年度)」によると、日本では年間約610万トンの食品が、本来食べられるにも関わらず捨てられています。

これは、国民1人あたりに換算すると、毎日お茶碗1杯分を捨てていることになり、国連世界食糧計画が1年間に途上国などに送る食料支援量の約1.5倍に相当します。環境省が平成24年度から食品ロスの推計を実施していますが、これまでのところほぼ横ばい状態が続いています。

事業系・家庭系排出ゴミ(平成30年度現在)
事業系・家庭系排出ゴミ(平成30年度現在)

ジェンダー平等を実現しよう

世界では6歳から11歳の子どものうち、一生学校に通うことができない女の子が、男の子の約2倍います。日本でも「男女平等」を掲げられてから長いですが、いまだに実現できているとは言えません。

2021年、世界経済フォーラムは各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数を発表しました。この指数は「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野のデータから作成されています。日本は156か国中120位でした。これは前回と比べてほぼ横ばい状態で、先進国の中で最低レベルです。

ジェンダーギャップ指数
ジェンダーギャップ指数(2021年)

すぐに実施できるSDGsの身近な例は?

SDGsを達成するためには、一人ひとりが意識を持って行動する必要があります。では、すぐに実施できるものとして、どのようなものがあるのでしょうか?

たとえばエコバックやマイボトルを持ち歩くこと。レジ袋やペットボトルはプラスチックでできています。これらのプラスチックが適切に回収されなかった場合、現状その多くが海に流されています。

環境省の「プラスチックを取り巻く国内外の状況」によると、このままでは2050年には、海洋中のプラスチック量が魚の量より増えると予測されています。そのような状況を作らないためには、プラスチックごみを適切に捨てることはもちろんのこと、プラスチックごみが出ない状況を作ることも大切になってきます。

また食品を買うときは、必要以上に買わないことやスーパーなどで賞味期限が近いものを買うことも、個人がすぐにできるSDGsとして挙げられます。

というのも、まとめ買いをしてしまうと食べる前に腐ってしまうなど、せっかく買ったにもかかわらず捨ててしまう可能性がありますし、日本では賞味期限が過ぎたものが、たとえ食べられるものだとしても捨てられてしまいます。ですから、必要な分を賞味期限の近いものから買うことが、食品ロスを減らすために誰もができるSDGsになるのです。

さいごに

「SDGs」と聞くと、個人で行うのではなく企業や自治体が主導して行うものと思ってしまいがちです。しかし、海辺のごみ拾いや着なくなった服のリサイクルなど、探してみると身の回りで企業や自治体がすでに実施しているものもたくさんあります。これからの子どもたちのために、自分の身の回りでできることから始めてみてはいかがでしょうか。

(koedo事業部)

(参考)