GIGAスクール構想で深化する子どもの学び――無限に広がる可能性

2021年1月15日

 小学校のプログラミング教育の必修化にともない、国が力を入れているGIGAスクール構想とはどのようなものなのでしょうか。GIGAスクール構想によって期待される子どもたちの学びについても併せて解説します。

◆GIGAスクール構想とは

 GIGAとはGlobal and Innovation Gateway for Allの頭文字からなる言葉。文部科学省は1人1台の端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子どもを含め、多様な子どもたち一人ひとりに対応する教育ICT環境を実現し、これまで培ってきた教育実践と最先端のICTの融合によって教師・児童生徒の力を最大限に引き出すことを目指しています。

 ICT(Information and Communication Technology)とIT(Information and Communication Technology)の違いは、コミュニケーションにあります。

 GIGAスクール構想においては、単なる情報技術ではなく、情報技術を駆使したコミュニケーションを活用するとともに、より学習活動を充実させ、新しい学習指導要領で盛り込まれた主体的かつ対話的で深い学びを育むことにつなげたいという狙いがあります。

 なぜGIGAスクール構想を推進するのかというと、新学習指導要領において情報活用能力が、言語能力、問題発見・解決能力等と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ、「各学校において、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図る」ことが明記されているから。

 小学校のプログラミング教育必修化など、今後の学習活動においてICTの活用はなくてはならないものになっています。

◆「1人1台端末」によって子どもの学びが深化する

 GIGAスクール構想の土台となる「1人1台端末」。文部科学省は、「1人1台端末」の実現によって、子どもたち一人ひとりの反応を踏まえたきめ細かな指導や、双方向型の授業展開が可能になるだけでなく、一人ひとりの教育ニーズ・理解度に応じた個別学習、個に応じた指導ができるとしています。

 “すぐにでも”“どの教科でも”“誰でも”活かせる1人1台端末は、子どもたちの学びを深め、学びの本質を探求していくことを可能に。

例えば、検索ツールやデジタル教材の活用は日々の学びを効率的にします。それにともない、共同編集で学びを共有したり、可視化された一人ひとりの学習状況のデータによって、オーダーメイドの学びを提供するといったこともできるようになります。

 また、翻訳などの便利なツールは、学びの視野を日本にとどまらずグローバルなものにしてくれるでしょう。それを実現するための高速通信環境の整備も、GIGAスクール構想においては大きなポイントになります。

 このように、GIGAスクール構想による「1人1台端末・高速通信環境」は、子どもの学びをより深化させるにとどまらず、そこから得た学びを社会課題への解決に還元したり、一人ひとりの夢につないだりと学びを発展させることができます。

 ICT教育は、工夫次第で学びの可能性が無限大に広がり、子どもの持つ力を最大限に引き出すことが期待できるでしょう。

転載:「GIGAスクール構想について」/文部科学省
(https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/20200706-mxt_syoto01-000008468-22.pdf)

◆課題はインフラ整備で生じる格差をなくすこと

 とはいえ、学校のICT環境整備の現状を見ると、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数は5.4人に1台。さらに、無線LAN整備率やインターネット接続率も目標とする100%を満たしていません。

 整備状況の地域差も大きく、ICT環境の格差をなくすためにも早急な対応が求められている状況です。

◆課題はインフラ整備で生じる格差をなくすこと

 とはいえ、学校のICT環境整備の現状を見ると、教育用コンピュータ1台当たりの児童生徒数は5.4人に1台。さらに、無線LAN整備率やインターネット接続率も目標とする100%を満たしていません。

 整備状況の地域差も大きく、ICT環境の格差をなくすためにも早急な対応が求められている状況です。

転載:「GIGAスクール構想について」/文部科学省
(https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/20200706-mxt_syoto01-000008468-22.pdf)

そこで政府は、教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018~2022年度)を掲げ、2018~2022年度までに単年度1,805億円の地方財政措置を講じ、ICT環境のインフラ整備を進めています。

 子どもたちの学びに格差が生じないよう、都道府県や地域によるインフラ整備の偏りをなくしていくことはとても重要。さらに、子どもを導く立場にある教師のICTスキルの向上も、学びの格差をなくすためには必要不可欠です。

 GIGAスクール構想によって、すべての子どもたちが平等により深い学びが得られるよう、学校や教師だけでなく保護者も正しい知識を持つことが大切。学校教育のICT化に向けて、家庭でのサポートも積極的に行っていきましょう。

出典:「GIGAスクール構想について」/文部科学省

■この記事を書いたひと
basico
1980年生まれ。埼玉県在住。小5の息子の母。大学では初等教育を専攻し教員免許を取得するものの、アパレルの世界へ飛び込む。結婚後、接客業を経てライターの道へ。仕事においても子育てにおいても“伝え方”に奮闘中。座右の銘は「継続は力なり」。日々の“気づき”を大切にしています。