【不登校という選択】-2020年度 文部科学省実態調査ー

文部科学省が公表した2020年度の学校基本調査によると、2020年5月1日現在の小学生は約630万1000人、中学生は約321万1000人です。

このうち約29万人が長期欠席者に該当すると文部科学省は発表しています。

「長期欠席者」とは、令和元年度までは、年間「30日以上欠席した児童生徒」のこと、令和2年度の調査では、「児童・生徒指導要録」の「欠席日数」欄および「出席停止・忌引き等の日数」欄の合計の日数により、年度間に30日以上投稿しなかった児童生徒のことを言います。

2020年度 長期欠席者数の推移
小・中学校における長期欠席者数の推移

長期欠席者約29万人のうち、不登校児童生徒数は前年度より約1万4000人増加して196,127人で、不登校児童生徒数は8年連続で増加し、過去最多となっています。

不登校児童生徒数の推移
不登校児童生徒数の志位

不登校の要因は?

不登校の要因には、どのようなものが挙げられるのでしょうか。

文部科学省は、令和元年度に不登校だった児童生徒のうち、調査対象期間中(令和2年12月1日から12月28日)に、学校に登校または教育支援センターに通所の実績がある小学6年生と中学2年生を対象に調査を行っています。

この調査において、小中学生に対して複数回答可能な「最初に行きづらいと感じ始めたきっかけは?」という質問に、小学生の30%が「先生」、27%が「身体の不調」、26%が「生活リズムの乱れ」と回答しています。

不登校になったきっかけ(小学生)
不登校になったきっかけ(小学生)

また、中学生に同じ質問をしたところ、約33%が「身体の不調」、約28%が「勉強がよくわからない」「先生」と回答しています。

なお、小学生・中学生ともに約2割の子どもは、「きっかけが何かは自分でもわからない」と回答しています。

不登校になったきっかけ(中学生)
不登校になったきっかけ(中学生)

学校におけると取り組み

学校に行きたくない…と思うのは、なにも特別なことではありません。
取り巻く環境によって、どの子どもにも起こりえることです。

年々増加する不登校児童生徒に対し、文部科学省や学校も少しずつ取り組みを始めています。

たとえば、不登校とならないための魅力ある学校づくりのために、地域の団体・企業等と連携し、子どもたちが社会との結びつきを強めるような体験活動を実施したり、学校外の人材に協力を要請し、多様な学習の機会を提供したりしています。

また、きめ細かく柔軟な対応できるように保健室や相談室など学校内の居場所を充実させたり、スクールカウンセラーと教職員が連携して協力できるように研修を行ったりしています。

さらに休み時間の過ごし方や登下校時間の子どもの様子を観察し、いつもと様子が違うと感じたときにはさりげなく声をかけたり、なにか起きたときには担任一人だけが対応するのではなく、スクールカウンセラーや学年職員、養護教諭などを中心に子どもとつながりのある教職員がチームとなって子どもに対応したりしています。

支援機関等の利用状況

学校を休んでいる間、子どもたちはどのように感じているのでしょうか。

文部科学省の調査によると、小学生の70%が「ほっとした」、64%が「勉強の遅れに対する不安があった」と回答しています。

支援機関等の利用状況
不登校中に感じていたこと

不登校児童生徒は、教育支援センターなどの公的な支援機関のほかに、フリースクール等の民間施設を利用できます。

また、不登校児童生徒のなかには、オンラインによる自宅学習を行っている子どももいます。

しかし、文部科学省の調査によると、小学生・中学生ともに支援機関の利用はいずれも4割以下と、学校外の支援の利用はあまり進んでいません。

不登校中に感じたこと
支援機関等の利用状況

さいごに

子どもの数は年々減っているにも関わらず、不登校児童生徒の割合は増加傾向にあります。その原因は先生にあったり、体の不調にあったりしますが、同じくらいの割合で「自分でも原因がよくわからない」という回答が多いことがわかりました。

また、学校以外にも不登校児童生徒の支援が広がっていますが、学校外の支援を利用している児童生徒は約4割とあまり広がっていないこともわかりました。

koedoでは、今後も、不登校児童生徒について定点観測を続けていきたいと思います。
同時に、「不登校という選択」についても調べたいと考えています。

【参考】

koedo事業部