【親になるということ】シリーズ
新生児のお世話についてはたくさん学びます。本もありますし、病院でも教わります。でも、今まで一度も「親になるとはどういうことか」について教えてもらったことはありません。親になるテクニックというものは無いのです。自然と身につくものでもありません。
「子育てしやすい」ということをモノでとらえた場合、道路や交通事情、店舗、行政サービスなどが考えられます。では、子育てをコトでとらえるとどうでしょう。この場合、子育てしやすいまちとは、公園(自然)が多い、美術館や博物館などが近くにある、地域の交流が盛ん、治安が良いなどが挙げられます。
子どもたちはいつだって親に話がしたいのです。いまはあなただけに時間を使うよ、たくさんたくさん話していいよ、安心して話していいよという空間を親子で作ることが、家族以外の人との会話をする力につながります。
不安かもしれませんが、自分の子どもの「生き方」として重要な部分は、やはり自分たちで考え、決定していかなければと思います。そして大事なのは「将来自分の子どもがどんな人間になってほしいか」を想定することです。
「今日の予定は?」「誰とどこに行くの?」「何時に帰ってくるの?」
あなたはこの質問をお子さんが何歳になるまで繰り返すでしょうか。小学校は当然として、高校? 大学?
大人がスマホを使うということと、子どもがスマホを使うということの違いを、まずは親が認識してほしいということです。「大人の気持ち・大人のルール」を子どもの世界に持ち込むことは、やはり避けなければならないと思うのです。
大人と子供の間にある「当たり前の認識」のズレがポイントだと思います。大人が経験と知識の蓄積から身につけている常識は、子どもにとっては未知の世界であったりするのです。
子どもが集まる場所において、私たちは親という立場で人と関わります。中心にいるのは子どもたち。彼らが友達同士のコミュニケーションを学び、成長していくうえで、親同士のトラブルは良い影響を与えません。
いま子供の数が減り、親が子供と接する時間も短くなっています。その中であらゆることを子供にしてあげたい、と思うのは当然です。しかし、考えてみてください。あなたのお子さんは、いつ、一人で生きていけるようになるのですか?
お互いの意見をきちんと伝え合った話し合いができることは、共通の理解を生み出すことにつながります。大人になったらできることではありません。小さなときから少しずつ慣れていくことが、一番身につく方法なのかなと思います。
議論というのは必ず相手を必要とします。その最初のステップは「間違っても信頼関係が崩れない」家庭の中であることが望ましいのではないかと思います。そしてその時期は小さなころ、3歳くらいから始めることができると考えます。
「母親に対する不安」と、「自分(子ども)の知らない母親の世界があることを理解できていない」ということです。小さな赤ちゃんのころから少しずつ、ママは自分とは違う人間であることを理解させる練習が必要なのです。
共通概念というのは本当に難しくて、人と話すときは本当の意味は伝わらないと考えたほうがよいくらいだと思います。もし何か言われて「え?」と思ったら、落ち込んだり怒ったりする前にちょっと深呼吸して考えていただきたいのです。
パソコンを使ってクリエイティブ(古い表現?)な作業を子どもたちが行うという未来を想像するならば、ただ与えるだけでなく、仕掛けが必要だと思います。あなたは子どもにパソコンでまず何をさせたいですか?
私たちは簡単に「多様性」という言葉を使います。
特にSDGsという言葉が広まっている近年では、多様性を受け入れることがとても大切だと言われています。
しかし、実際のところ…
拒否は、「拒絶」とは違い、人から何か提案されたり、お願いされたりしたときに、そのことを断り、受け付けないことを意味します。自分が受けないだけで、そのことに対する感情は含みません。小さな拒否と話し合いを繰り返すことで…。
「いま選択したことが、自分や他人に影響する」というような選択は、大人になったからといって急にできるものではないのです。選択する力は、経験で学んでいくものだと思います。大人がなんでも決めるのではなく…
子どもが小学校に馴染めず、でも、本人は学校に行きたがっているとき。として子どもが何を乗り越えようとしているのか、そこにどのようなサポートをしたらよいのかということを注意深く考えて…。
私たちはいつでも、子どもにとって良いものを、子どもが楽しく思うことをと考えながら子育てをしていますが、そこで大事なのは「そのこと(もの)を子どもはどう考えているかを理解する」ということです。人間として成長していくためには…。
成年年齢が引き下げられたということは、自分の人生を自分でつくりあげていく機会が早くなった…というようにとらえます。結婚もできる、取得できる資格の種類が増える、帰化や、性別の変更ができるなど…。
子どもにイライラしたり、焦ったり、恥ずかしくなったりしたとき。「子どものため」と思えばこそのイライラだ、と自分に言い聞かせ、子どもを「指導」します。そのすべてが悪いとは思いませんが、イラっときたり、焦ったりしたら…
子育てに一生懸命になると子どもの「いいなり」になってしまうことがよくあります。子どものいいなりになることで親子ともども大変苦労する可能性もあります。子どもを尊重するということは、どういうことなのでしょうか。
この記事を書いたひと
吉田 理子
(よしだ りこ)
1971年生まれ。Windows95発売当時に社会人となり、以降パソコン教室講師やITサポート等の仕事に従事。2005年に企業・学校向けのIT、情報教育を目的とした企業組合i-casket設立。2018年には一般社団法人s-netサポーターズを設立し、主に小中学校にて子供・保護者・教員向けの情報リテラシー、プログラミング的思考に関する講座を行う。そのほか地域ボランティアや主権者教育の活動をボランティアで。趣味は料理と読書。